社長挨拶
未来を見据えた技術革新が
鋳造型メーカーとして求められている使命
弊社は、昭和38(1963)年の創業以来60年以上にわたり、建設機械・自動車メーカー等の砂型鋳造用木型、金型、樹脂型の製作に特化して参りました。
現在では最先端技術を駆使し、3軸、5軸でのマシニングセンタによる型加工と、これまで蓄積したノウハウ(職人の技や経験値)を融合した型製作を行っております。最先端技術とノウハウを有機的に融合することが、高精度、短納期での砂型鋳造用型製作を実現するとともに、弊社最大のオーソリティとなりました。これからも高精度、短納期へのこだわりを持ち続け、日本一の砂型鋳造用型メーカーとなるよう社員一同頑張ってまいります。
また、弊社では人を基本に個性を伸ばす教育にも重点を置き、創意工夫と熱意で個々の能力が最大限発揮できるよう、創造性あふれる職場環境を整備し、小さいながらも一流企業をめざしていきたいと考えております。
創業の精神
創業者15歳のある夜、ふと目が覚め両親の声が聞こえてきた。「敏夫は上の学校に行くより、手先が器用だから職人に向いているんじゃないかな」。
「職人に…」という言葉が創業者の頭の片隅に残り、“職人”という将来像を強く持った。
幸いなことに、兄嫁の実家が木型の製造をしていた。創業者は「これだ!」と思い、中学を卒業後この世界に飛び込んだ。そして、大阪の地で親方と二人、朝の早くから夜遅くまでがむしゃらに働いた。
3、4年と木型職人として月日を重ねていくうちに、「独立して自分の力を試してみたい」という想いが日増しに強くなっていった。
5年が経ち、社長に申し出た。「退職させて下さい。独立して一人でやってみたいんです」社長はじっと考えた末「分かった。一年後の退職を認めよう。それまで一生懸命お礼奉公をしてくれ!」と。
創業者は嬉しかった。辞めるまではやれることはすべてやろうと思った。
いよいよ明日は退職の日。お世話になった6年間が走馬灯のように頭を駆け巡った。
「社長、6年間お世話になり有難うございました」。
昭和38年、若干22歳。希望を胸に世間の波に旅立ち、福井市山奥町にて寺下木型製作所を立ち上げた。それは、一人の少年が幾多の困難を乗り越え、経営者として歩み始めた瞬間であった。逆境に打ち克つ力こそ創業者の精神である。
創業にあたり強く心に決めた。
「型とはものづくりの原点である。いかに使い易く、品質が良いかが重要である。型屋はお客様の気持ちを常に考え、日々進化を続けなければいけない。そうする事でお客様に貢献し、社会から喜ばれることができるんだ!」
この言葉が我が社の創業の志であり、どんな逆境にも打ち克つ力を持ち続けることこそ、後継した我々の使命である。
代表取締役 寺下敏弘